あまい・甘い・あま~い彼に捕らわれて
「はぁっ…」
彼の腕から解放された私は、力の入らない身体を支えることができずに、その場にすわりこんだ。
肩で息をしながら、上気した顔をあげ、涙がにじむ目で睨み付けると、
息ひとつ乱れない冴島所長は、涼しげな顔をで微笑んだ。
「…感じすぎだ杏。
そんな顔をされると本気になってもっといじめたくなる。
立てるか…?」
差し出した手が、私をいきなり抱き上げて、その高さに驚き慌てて首にしがみつく。
「きゃっ!ちょっ!
下ろしてください!冴島所長!」
「おい、暴れるな。
危ないな、落とすぞ杏!」
「さっさっきからきやすく名前をよんでますけど、やめてください!」
抱き上げられて、思わず至近距離にある所長の整いすぎる男らしい顔に、ドキンとして視線を下にむけた。
「そんなに可愛く顔を赤くして、説得力がないな。
もっと呼んでくれって顔をしてるぞ」
くつくつ意地悪く笑う声が間近にしてもはやますます顔が赤くなっていくのがとめられない。
彼の腕から解放された私は、力の入らない身体を支えることができずに、その場にすわりこんだ。
肩で息をしながら、上気した顔をあげ、涙がにじむ目で睨み付けると、
息ひとつ乱れない冴島所長は、涼しげな顔をで微笑んだ。
「…感じすぎだ杏。
そんな顔をされると本気になってもっといじめたくなる。
立てるか…?」
差し出した手が、私をいきなり抱き上げて、その高さに驚き慌てて首にしがみつく。
「きゃっ!ちょっ!
下ろしてください!冴島所長!」
「おい、暴れるな。
危ないな、落とすぞ杏!」
「さっさっきからきやすく名前をよんでますけど、やめてください!」
抱き上げられて、思わず至近距離にある所長の整いすぎる男らしい顔に、ドキンとして視線を下にむけた。
「そんなに可愛く顔を赤くして、説得力がないな。
もっと呼んでくれって顔をしてるぞ」
くつくつ意地悪く笑う声が間近にしてもはやますます顔が赤くなっていくのがとめられない。