あまい・甘い・あま~い彼に捕らわれて
「こう見えて以外とはずかしがりやでね。
なかなか一緒に来てくれなくて。」

内藤社長はぽんと手を叩くと

「あぁ!思い出した。
どこかで見かけた女性だと思っていたんだ。
クールビューティーの誰にもなびかない仕事ができる受付嬢の坂口さんじゃないか!」

もう一度会釈して笑顔を浮かべる。

「本日は副社長とお嬢様のご婚約おめでとうごさいます。

恭一さんに一緒にこいと言われましてこのような喜ばしい席に私もご一緒させていただきました」

「あぁありがとう。
なんだ、恭一くんと付き合っていたのか。
誰にもなびかないはずだ。
今日は憧れのマドンナが恭一くんと一緒に現れてさぞかしみんな悔しがってるだろうな。

二人ともいい伴侶を見つけて冴島製薬は安泰ですな」

満面の笑みを浮かべて大笑する内藤社長の前で社長と副社長は苦笑いを浮かべ、私たちをジロリと睨んだ。
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