友達以上恋人未満
誰もが唖然とするくらい

キレイなのだが、その佇

まいは高飛車な風でもなく


ひけらかすのでもなく


かと言って主張しない美

しさではない嫌味じゃな

い美しさの持ち主に、ど

ことなく、どことなくだ

が裕子は親しみさえ感じたのだ。


それは見とれているに違

いない裕子が波の音に我

に返った時、彼女と目が合った。


微笑んだ。


裕子はぎこちなく微笑み

ながら会釈した。あまり

にもキレイで身体が一気

に熱くなった。


さっき買ったお茶を飲ん

で気を落着かせた。


『まだちょっとドキドキしてる』


お世辞にも裕子は気が強い方ではなかった。
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