友達以上恋人未満
「あっ!いっけない。お水やるの忘れてた」


半年前から南東の居間の

出窓に盛塩、北西の階段

の窓に清水を置いている。

それは、夢に龍神様が出

てきて家のその場所が通

り道だと思い置くようにしている。


お水は毎日やらないと気

が済まない結構面倒くさい性格だった。


でも、自分ではそんな一面は嫌いではなかった。

本当にその方角でいいかは確かめていない。


確かめるつもりはなかった。


裕子はキレイの源を2,3度振り返って


十分に目に焼き付けて駐車場に戻った。


「はぁ、私もあんな風にキレイになりたいな。」溜息をついた。


裕子は綺麗というより

どちらかと言うとまだあどけなさが残る可愛いの方だろう。


でも、自身で思っているより人からみると結構可愛い方で


男性から見ても好みは決して少なくはない顔立ちである。
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