たばこ
「お前吸うんだな。」



そう話しかけてきたのは、上司の橘さんだった。

ドアの音も足音もしなかったけど、一体いつ喫煙室に入ってきたのだろうか。



というか、この人が吸うことも私は知らなかった。



「橘さんこそ、吸われるんですね。」

「25くらいからだけどな。仕事が上手くいかなくて。」



別にそこは興味無いけれど…

そのわりにはヘビースモーカーっぽいな、と直感で思った。
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