君への愛は嘘で紡ぐ
でも、アルバイトは違うような気がする。
働く経験をしておくことで、将来役に立つのではないかと思う。
「どうしても、やらないといけない?」
私に校則違反をさせたくないのか、由実さんが再度確認してきた。
「……うちは、アルバイトも許されたような家庭ですので」
それをきっかけに、私たちは黙ってケーキを食べた。
楽しく過ごすはずだったのに、重い空気を作り出していた。
「終わるまで待ってるから。頑張って」
由実さんに笑顔で送り出され、笠木さんを探す。
ちょうど笠木さんは調理場に入っていたらしく、お店が話題の理由を教えてくれた店員さんにスタッフルームまで案内された。
「そういえば、名前まだ言ってなかったよね。私、白川里帆」
白川さんは制服を探しながら名前を教えてくれた。
「小野寺円香です」
「円香ちゃん。これ、来てみて」
服を持たされ、更衣室に連れていかれた。
そこは部屋の隅で、ただカーテンで仕切られているだけだった。
「どう?サイズ、大丈夫そう?」
カーテンを開け、見てもらう。
「うん、大丈夫そうだね。あとは、髪」
白川さんは私の髪をじっと見る。
「その長さなら結ばないとね。髪ゴムはある?」
働く経験をしておくことで、将来役に立つのではないかと思う。
「どうしても、やらないといけない?」
私に校則違反をさせたくないのか、由実さんが再度確認してきた。
「……うちは、アルバイトも許されたような家庭ですので」
それをきっかけに、私たちは黙ってケーキを食べた。
楽しく過ごすはずだったのに、重い空気を作り出していた。
「終わるまで待ってるから。頑張って」
由実さんに笑顔で送り出され、笠木さんを探す。
ちょうど笠木さんは調理場に入っていたらしく、お店が話題の理由を教えてくれた店員さんにスタッフルームまで案内された。
「そういえば、名前まだ言ってなかったよね。私、白川里帆」
白川さんは制服を探しながら名前を教えてくれた。
「小野寺円香です」
「円香ちゃん。これ、来てみて」
服を持たされ、更衣室に連れていかれた。
そこは部屋の隅で、ただカーテンで仕切られているだけだった。
「どう?サイズ、大丈夫そう?」
カーテンを開け、見てもらう。
「うん、大丈夫そうだね。あとは、髪」
白川さんは私の髪をじっと見る。
「その長さなら結ばないとね。髪ゴムはある?」