君への愛は嘘で紡ぐ
Seventh Lie
あれから、二年の月日が流れた。
「円香ちゃん、次の時間空いてる?」
私は由実さんと同じ大学に通っていた。
一限が終わって図書室に行こうとしていたところ、偶然すれ違った。
「はい、空いていますよ」
「よかった。瑞希がね、円香ちゃんに話があるんだって」
瑞希さんは高校卒業後、就職したと聞いた。
会うのは二年ぶりだ。
「まあ、久々にラーメンでも行こうって、違うことで盛り上がってるみたいだけどね」
由実さんはスマホの画面を見せてくれる。
そこには瑞希さんとのメッセージのやり取りが表示されている。
「私も次空いてるから、一緒に行こ」
そして私たちは瑞希さんが指定したラーメン店に向かった。
瑞希さんはまだ来ていなかったらしく、四人席に座って瑞希さんを待つ。
「そうだ、聞きたいことがあったんだった」
由実さんはメニュー表から顔を上げる。
「円香ちゃんって本物のお嬢様なの?」
予想外の質問で、水を飲んでいた私はむせてしまった。
「ど、どうして……?」
「いろんな人に言われたんだよね。小野寺円香はお嬢様なんじゃないかって」
大学ともなれば、私のことを知っている人はいるだろうと思っていたが、まさかそれが由実さんの耳に入るとは思っていなかった。
「円香ちゃん、次の時間空いてる?」
私は由実さんと同じ大学に通っていた。
一限が終わって図書室に行こうとしていたところ、偶然すれ違った。
「はい、空いていますよ」
「よかった。瑞希がね、円香ちゃんに話があるんだって」
瑞希さんは高校卒業後、就職したと聞いた。
会うのは二年ぶりだ。
「まあ、久々にラーメンでも行こうって、違うことで盛り上がってるみたいだけどね」
由実さんはスマホの画面を見せてくれる。
そこには瑞希さんとのメッセージのやり取りが表示されている。
「私も次空いてるから、一緒に行こ」
そして私たちは瑞希さんが指定したラーメン店に向かった。
瑞希さんはまだ来ていなかったらしく、四人席に座って瑞希さんを待つ。
「そうだ、聞きたいことがあったんだった」
由実さんはメニュー表から顔を上げる。
「円香ちゃんって本物のお嬢様なの?」
予想外の質問で、水を飲んでいた私はむせてしまった。
「ど、どうして……?」
「いろんな人に言われたんだよね。小野寺円香はお嬢様なんじゃないかって」
大学ともなれば、私のことを知っている人はいるだろうと思っていたが、まさかそれが由実さんの耳に入るとは思っていなかった。