君への愛は嘘で紡ぐ
「……えんは、笠木に会いたい?会いたくない?」
瑞希さんは唐揚げの上にレモンを絞る。
「ですから……」
「えんの気持ちを聞かせてよ。親のこととか関係なく、えんがどうしたいか」
瑞希さんは唐揚げを頬張る。
暑かったらしく、水を流し込んでいる。
お父様関係なく、私がどうしたいか……
「……笠木さんに、会いたい……」
瑞希さんは唐揚げを飲み込むと、満足そうに笑った。
「じゃあ、協力してあげる」
「協力って、どうするの?」
私が聞くより先に、由実さんが聞いた。
「君たち、私の話聞いてた?今、私のお母さんは入院してるんだよ。笠木と同じ病院に」
私と由実さんは顔を見合わせる。
きっと、同じことを思っているはずだ。
「お母さんのお見舞いに行くふりして、笠木に会えばいい」
「ふりではなく、きちんと瑞希さんのお母様のお見舞いにも行きますよ」
入院していると知っていながら、行かない選択肢はない。
「ついででいいんだよ。元気なんだから」
「じゃあ、私も行こうかな。瑞希のお母さんに久々に会いたいし」
「ただの骨折なんだってば……」
瑞希さんは嫌そうにしているけれど、それでも行かないとはならなかった。
そしてラーメンを食べ終え、私たちは解散した。
瑞希さんは唐揚げの上にレモンを絞る。
「ですから……」
「えんの気持ちを聞かせてよ。親のこととか関係なく、えんがどうしたいか」
瑞希さんは唐揚げを頬張る。
暑かったらしく、水を流し込んでいる。
お父様関係なく、私がどうしたいか……
「……笠木さんに、会いたい……」
瑞希さんは唐揚げを飲み込むと、満足そうに笑った。
「じゃあ、協力してあげる」
「協力って、どうするの?」
私が聞くより先に、由実さんが聞いた。
「君たち、私の話聞いてた?今、私のお母さんは入院してるんだよ。笠木と同じ病院に」
私と由実さんは顔を見合わせる。
きっと、同じことを思っているはずだ。
「お母さんのお見舞いに行くふりして、笠木に会えばいい」
「ふりではなく、きちんと瑞希さんのお母様のお見舞いにも行きますよ」
入院していると知っていながら、行かない選択肢はない。
「ついででいいんだよ。元気なんだから」
「じゃあ、私も行こうかな。瑞希のお母さんに久々に会いたいし」
「ただの骨折なんだってば……」
瑞希さんは嫌そうにしているけれど、それでも行かないとはならなかった。
そしてラーメンを食べ終え、私たちは解散した。