君への愛は嘘で紡ぐ
「今週末、笠木さんと美容室に行って、髪を染めることにしたのですが、何色がいいのか迷ってまして」
説明してすぐに気付いた。
校則違反をしようとしていることを、話してしまった。
そのせいだろうが、由実さんは答えに迷っている。
「えっと、毛先だけで、すぐに切るつもりで……その……」
どう言えばいいのかわからない。
言葉が出てこなくなって、口を閉じてしまった。
「なるほどね。そっか……何色がいいんだろう。明るい色がいいと思うけど……ちょっとクールな感じも似合いそう」
さっきの戸惑いが嘘のように、由実さんはすらすらと話してくれる。
「でも、円香ちゃんが髪染めたところを見れるのって、笠木くんだけ?」
由実さんは不満そうに私を見てくる。
「写真、送りますか……?」
「違うよー」
それ以外に方法が思いつかなくて、首を傾げる。
「私とも遊んでよ。それとも、忙しい?」
「いえ、まさか!私なんかと遊んでくださるのですか?」
友人ができたこと自体が初めてな私にとって、誰かと遊びに行くという発想がなかった。
由実さんはくすくすと笑っている。
ころころと表情が変わる由実さんは、とても可愛らしい。
説明してすぐに気付いた。
校則違反をしようとしていることを、話してしまった。
そのせいだろうが、由実さんは答えに迷っている。
「えっと、毛先だけで、すぐに切るつもりで……その……」
どう言えばいいのかわからない。
言葉が出てこなくなって、口を閉じてしまった。
「なるほどね。そっか……何色がいいんだろう。明るい色がいいと思うけど……ちょっとクールな感じも似合いそう」
さっきの戸惑いが嘘のように、由実さんはすらすらと話してくれる。
「でも、円香ちゃんが髪染めたところを見れるのって、笠木くんだけ?」
由実さんは不満そうに私を見てくる。
「写真、送りますか……?」
「違うよー」
それ以外に方法が思いつかなくて、首を傾げる。
「私とも遊んでよ。それとも、忙しい?」
「いえ、まさか!私なんかと遊んでくださるのですか?」
友人ができたこと自体が初めてな私にとって、誰かと遊びに行くという発想がなかった。
由実さんはくすくすと笑っている。
ころころと表情が変わる由実さんは、とても可愛らしい。