君への愛は嘘で紡ぐ
「相変わらず面白いね、円香ちゃん。友達なんだから、遊ぼうよ」
それから瑞希さんも加わり、日曜日に遊びに行くことになった。
◇
金曜日の放課後、校門で笠木さんを待つ。
月曜日のように、待っていることに変わりはないのに、来るとわかっていて待つのは、なんだか楽しい。
「……なに笑ってんだ」
笠木さんは不審者でも見るような目をしている。
たしかに、一人でいて笑っていたら不審者に思われるかもしれないけど……
笠木さんともっと長く一緒にいられるのだから、頬も緩んでしまう。
「じゃあ、行くか」
「はい」
歩き始めた笠木さんの隣に駆け寄る様は、我ながら犬のようだと思った。
笠木さんも同じように思ったのか、口角を上げた。
「色は決めたか?」
「決まりませんでした」
あれから瑞希さんにも聞いてみたけど、どれもピンと来なかった。
「笠木さん、決めてください」
そう言うと、笠木さんは顔を顰めた。
「俺が?それじゃあ意味ないだろ。お嬢様が染めたいんだから、お嬢様の好きな色じゃないと」
「笠木さんが決めてくれた色がいいのです」
被せ気味に言ってしまった。
笠木さんを困らせるとわかっていたけど、それが本音だった。
それから瑞希さんも加わり、日曜日に遊びに行くことになった。
◇
金曜日の放課後、校門で笠木さんを待つ。
月曜日のように、待っていることに変わりはないのに、来るとわかっていて待つのは、なんだか楽しい。
「……なに笑ってんだ」
笠木さんは不審者でも見るような目をしている。
たしかに、一人でいて笑っていたら不審者に思われるかもしれないけど……
笠木さんともっと長く一緒にいられるのだから、頬も緩んでしまう。
「じゃあ、行くか」
「はい」
歩き始めた笠木さんの隣に駆け寄る様は、我ながら犬のようだと思った。
笠木さんも同じように思ったのか、口角を上げた。
「色は決めたか?」
「決まりませんでした」
あれから瑞希さんにも聞いてみたけど、どれもピンと来なかった。
「笠木さん、決めてください」
そう言うと、笠木さんは顔を顰めた。
「俺が?それじゃあ意味ないだろ。お嬢様が染めたいんだから、お嬢様の好きな色じゃないと」
「笠木さんが決めてくれた色がいいのです」
被せ気味に言ってしまった。
笠木さんを困らせるとわかっていたけど、それが本音だった。