君への愛は嘘で紡ぐ
待ち合わせ場所に行くと、由実さんと瑞希さんはすでに来ていた。
「あーあ、短くしちゃって。失恋でもしたみたい」
どうして髪が短くなってしまったのか知っているはずなのに、瑞希さんは意地の悪い笑みを浮かべ、からかうように言ってきた。
私は頬を膨らませる。
「もう、瑞希ったら。可愛いよ、円香ちゃん」
改めて言われると照れ臭くなり、右手で毛先をいじる。
「それじゃ、三人そろったことだし、行きますか」
「どちらに行かれるのですか?」
よくよく考えたら待ち合わせ場所と時間しか決めていなくて、どこに行くのか知らなかった。
「ここだよ」
由実さんがスマホの画面を見せてくれる。
そこは人気の喫茶店らしい。
可愛らしい外装に興味をそそられる。
「喫茶店なんか行っても腹は満たされない」
「別に、お昼を食べようって言ってるわけじゃないんだから。嫌なら、私と円香ちゃんで行くから、瑞希は帰ってもいいよ」
瑞希さんは喫茶店に行くことに賛成していなかったらしい。
二人は笑顔でにらみ合っている。
過ごした時間には敵わない。
由実さんと瑞希さんは羨ましいほど仲がいい。
先に折れたのは瑞希さんで、ため息をついた。
「あーあ、短くしちゃって。失恋でもしたみたい」
どうして髪が短くなってしまったのか知っているはずなのに、瑞希さんは意地の悪い笑みを浮かべ、からかうように言ってきた。
私は頬を膨らませる。
「もう、瑞希ったら。可愛いよ、円香ちゃん」
改めて言われると照れ臭くなり、右手で毛先をいじる。
「それじゃ、三人そろったことだし、行きますか」
「どちらに行かれるのですか?」
よくよく考えたら待ち合わせ場所と時間しか決めていなくて、どこに行くのか知らなかった。
「ここだよ」
由実さんがスマホの画面を見せてくれる。
そこは人気の喫茶店らしい。
可愛らしい外装に興味をそそられる。
「喫茶店なんか行っても腹は満たされない」
「別に、お昼を食べようって言ってるわけじゃないんだから。嫌なら、私と円香ちゃんで行くから、瑞希は帰ってもいいよ」
瑞希さんは喫茶店に行くことに賛成していなかったらしい。
二人は笑顔でにらみ合っている。
過ごした時間には敵わない。
由実さんと瑞希さんは羨ましいほど仲がいい。
先に折れたのは瑞希さんで、ため息をついた。