結婚してみませんか?
仕事終わりの時間になったけど、夜の予定のない私は急な仕事を頼まれ、残業が確定した。急いで仕事を終わらせて、1人で会社を出る。

暗くなった外で意味もなく空を見上げ、今日も1日が終わったなぁっと1回ため息をつく。そして足早に歩き、最近通勤途中にできたクレープ屋へと立ち寄った。

家に帰り着くと、クレープ屋で買ったタピオカミルクティーを飲んだ。この店のタピオカミルクティーはミルク感たっぷりで、今私の一番のお気に入りなのだ。

「美味しい。」

癒しのタピオカミルクティーで至福の時間を過ごした。その後、ゆっくりとお風呂へ入り今日1日の疲れをとる。

お風呂から上がり、携帯を見ると着信が入っていた。確認すると、着信の相手は詩織だ。

今日は合コンのはず…
取り敢えず、私は詩織に電話をかけ直した。

「もしもし、詩織。どうしたの?」

「…もしもし、えっと…恋ちゃんで合ってるかな?」

「え?」

知らない声…
詩織の携帯に電話をしたはずが、何故か携帯に出たのは男性だった。もしかして…かけ間違えた?いや、そんなはずはない。でもなんで私の名前を知っているの?

聞いたことない男性の声に戸惑っていると、相手の方が話し始めてきた。

「あ…ごめん。これ、詩織さんの携帯です。今日、詩織さんと一緒にお酒飲んでたんですけど、詩織さんお酒飲み過ぎたみたいで、寝ちゃったんです。彼女の家知らないし、俺の家に連れて行くわけにもいかないし、申し訳ないけど、あなたの家に詩織さんを連れて行って良いですか?」

「…家に…ですか?」

「はい。詩織さんのお友達なんですよね?」

「…分かりました。じゃあ今から言う住所まで詩織を連れて来てもらえますか?」

「助かります。では後ほど…。」

会話を終えて電話を切る。詩織のせいで面倒くさい事になったなぁ。でも、このまま詩織を見捨てるわけにもいかないし…。

取り敢えず、私は詩織と電話の彼が到着するのを待った。

< 3 / 58 >

この作品をシェア

pagetop