揺れる被写体〜もっと強く愛して〜
Case4 韓流スター〈パク·ジヒョン〉




僕の名前はパク・ジヒョン、20歳。




韓国でモデル兼俳優もやってます。
6歳から15歳まで日本で育ちました。
だから日本語はよく喋れます。
好きな日本語は
「ごちそうさまでした」です。




日本の食べ物大好きです。
お腹いっぱいになって幸せな気持ちで言う「ごちそうさま」はとても良いです。
いつかはまた住みたいと思ってます。




モデルの仕事やってると食事制限があるからなかなかガッツリとはいけないけど、美味しいものを食べてる時がストレス解消です。




「次のファッションブランドのショーに出ることになったからそれまでにちゃんと絞っておいてね」と鬼のマネージャー。




「ウソでしょー!」




コンサート会場貸し切っての大きなファッションショー。
K-POPアイドルも参戦するソウルでの一大イベントだ。
たくさんのブランドが参入し、有名アイドルや俳優に自分のブランドを着させて名を売る。




舞台に上がっては流れ作業的な前撮り。
やたら時間がかかって嫌だな〜と思っていたら、途中でカメラマンが交代したらしく嘘のように流れがスムーズになった。




隣に通訳を置いて細かい指示をモデルに出してる。
何枚も撮り、その中から良い一枚を選ぶ手法ではなく、まさかの一発撮りでどんどん捌けさせてる……
そんな敏腕カメラマンって誰だ…?




構えたカメラから顔を覗かせたのは
まるでモデル顔の眼力の強い女性カメラマンだった。
栗色のストレートヘア、センター分けが似合う。




僕と同じ髪の色。
身長185センチの僕とはだいぶ差がありそう。
華奢な体なのにパワフルだ。
女優のメイク直しも自ら手早くこなしヘアメイクとも直で話してる。







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