想われて・・・オフィスで始まるSecret Lovestory
出迎えた佐倉さんが不思議そうな表情をみせたのは、わたしが抱えている包みからこぼれる匂いのせいだろう。
「あのこれ、今日わたしが焼いたんです。ちゃんとした箱とかがなかったので、タッパーに入れてきちゃったんですけど。よかったら一緒にと思って…」
包んできた布をといてみせる。まだほんわりと温かい。
「ええと、だったらお茶でも。コーヒーより紅茶が合うかな?」
クッキーとわたしの顔に交互に視線をむけながら、佐倉さんが口にする。
「あ、手伝います」
ティーカップをふたつとクッキーはタッパーからお皿に並べた。
ささやかなティーパーティーといった様子のテーブルごしに、わたしはちいさく頭をさげた。
「突然おじゃまして、ごめんなさい」
「美織に会えて嬉しいっていうのが本音だけど。なんでまた、クッキー持参でここに?」
もっともだ。ちゃんと説明できるか自信はないけど。
息を吸って気持ちを落ち着けて、口を開く。
「わたしは圭介さんのデザインが好きなんです」
唐突ともいえるわたしの切り出しに、佐倉さんは「ありがとう」と返してくれて。
その言葉に勇気をもらって続ける。
「圭介さんが創り出すうつくしい世界が好きで、圭介さんのことをひとりの男性としてもデザイナーとしても、心から尊敬して愛しています」
思えば今まできちんと伝えていなかった、自分の気持ち。
「あのこれ、今日わたしが焼いたんです。ちゃんとした箱とかがなかったので、タッパーに入れてきちゃったんですけど。よかったら一緒にと思って…」
包んできた布をといてみせる。まだほんわりと温かい。
「ええと、だったらお茶でも。コーヒーより紅茶が合うかな?」
クッキーとわたしの顔に交互に視線をむけながら、佐倉さんが口にする。
「あ、手伝います」
ティーカップをふたつとクッキーはタッパーからお皿に並べた。
ささやかなティーパーティーといった様子のテーブルごしに、わたしはちいさく頭をさげた。
「突然おじゃまして、ごめんなさい」
「美織に会えて嬉しいっていうのが本音だけど。なんでまた、クッキー持参でここに?」
もっともだ。ちゃんと説明できるか自信はないけど。
息を吸って気持ちを落ち着けて、口を開く。
「わたしは圭介さんのデザインが好きなんです」
唐突ともいえるわたしの切り出しに、佐倉さんは「ありがとう」と返してくれて。
その言葉に勇気をもらって続ける。
「圭介さんが創り出すうつくしい世界が好きで、圭介さんのことをひとりの男性としてもデザイナーとしても、心から尊敬して愛しています」
思えば今まできちんと伝えていなかった、自分の気持ち。