想われて・・・オフィスで始まるSecret Lovestory
「だからもし、わたしが圭介さんにとっての触媒みたいな存在になれたら…」
「触媒?」
「はい。クッキーをふくらませる酵母みたいな。それ自体はちいさな存在だけど、わたしが圭介さんのそばにいることで、アイディアがもっとふくらんだりインスピレーションがわいたりしたら———わたしにとってそれがいちばんの幸せです。それ以上に望むことはないんだって、ようやく気がついたんです。
それで、いてもたってもいられなくなって…」
こうして押しかけてきてしまった。
「それを伝えるためにここに来てくれたのは、心から嬉しい」
ああそうだ。佐倉さんはこうして、わたしのことをしっかり受け止めてくれる。
彼の言葉はいつも誠実でまっすぐだ。自分を飾ったり守ろうと並べているものじゃないから。心に響くんだ。
「でも、本当にいいのか?」せめぎあう想いに、彼の声も揺らいでいる。
「留学や直斗のことは———」
「わたしにとっていちばんの学びは、海外に行くことじゃなくて、デザイナー佐倉圭介のそばにいることです」
仕事をしながら最高の先生について勉強しているって、どれだけ恵まれてるんだろう。
「触媒?」
「はい。クッキーをふくらませる酵母みたいな。それ自体はちいさな存在だけど、わたしが圭介さんのそばにいることで、アイディアがもっとふくらんだりインスピレーションがわいたりしたら———わたしにとってそれがいちばんの幸せです。それ以上に望むことはないんだって、ようやく気がついたんです。
それで、いてもたってもいられなくなって…」
こうして押しかけてきてしまった。
「それを伝えるためにここに来てくれたのは、心から嬉しい」
ああそうだ。佐倉さんはこうして、わたしのことをしっかり受け止めてくれる。
彼の言葉はいつも誠実でまっすぐだ。自分を飾ったり守ろうと並べているものじゃないから。心に響くんだ。
「でも、本当にいいのか?」せめぎあう想いに、彼の声も揺らいでいる。
「留学や直斗のことは———」
「わたしにとっていちばんの学びは、海外に行くことじゃなくて、デザイナー佐倉圭介のそばにいることです」
仕事をしながら最高の先生について勉強しているって、どれだけ恵まれてるんだろう。