想われて・・・オフィスで始まるSecret Lovestory
会社を出たところで、「せっかく栗原さんと一緒だから、ちょっとおしゃれなお店に行こうかな」と、彼がタクシーを拾った。
さて直斗さんはどんなところへ、と思っているとスマホを取り出している。
「あ、もしもし、電栄クリエイトにいた小林直斗です。ええ、今からふたりなんですけど…はい、どうも」と軽快にやりとりをしている。首尾よく予約がとれたみたいだ。
恵比寿から中目黒方面へと走らせる。タクシーを降りて直斗さんが導いたのは、一軒家を改築したようなこぢんまりした建物だった。表に飲食店をしめすものはなにもない。通りに向いた面は濃く塗られ、人目を避けているような印象だ。
直斗さんは慣れた様子で、横面に沿った細い私道に入ってゆく。引き戸になっている入り口を開けると、すぐに若い女性が出迎えてくれた。
お待ちしておりました、と個室に仕切られた席に通される。
「広告代理店時代にときどき使っていた店です。看板を出さずに人づてに紹介があった客しか入れないので、意外に予約がとりやすいんですよね」
さて直斗さんはどんなところへ、と思っているとスマホを取り出している。
「あ、もしもし、電栄クリエイトにいた小林直斗です。ええ、今からふたりなんですけど…はい、どうも」と軽快にやりとりをしている。首尾よく予約がとれたみたいだ。
恵比寿から中目黒方面へと走らせる。タクシーを降りて直斗さんが導いたのは、一軒家を改築したようなこぢんまりした建物だった。表に飲食店をしめすものはなにもない。通りに向いた面は濃く塗られ、人目を避けているような印象だ。
直斗さんは慣れた様子で、横面に沿った細い私道に入ってゆく。引き戸になっている入り口を開けると、すぐに若い女性が出迎えてくれた。
お待ちしておりました、と個室に仕切られた席に通される。
「広告代理店時代にときどき使っていた店です。看板を出さずに人づてに紹介があった客しか入れないので、意外に予約がとりやすいんですよね」