想われて・・・オフィスで始まるSecret Lovestory


「うわぁ、ちょっと会わないあいだに、そんなことになってたの!」
絵里子が目を丸くして声をあげる。

「うん、そんなことに…」

絵里子は大学の同級生だ。快活で気配り上手な彼女とはウマが合って、卒業後も2、3ヶ月に一度は会って食事をするという付き合いが続いている。
気心が知れていて、会社の人間関係の輪から離れている絵里子には打ち明け話もしやすかった。

ちなみに絵里子はハウスメーカーの営業事務として働いている。同期入社の営業マンの彼とは交際四年目を迎えて、そろそろ結婚話がでているというちょっぴりうらやましい状況だ。

「美織、せっかく美人なのに仕事にしゃかりきで、恋愛ご無沙汰だったもんね。仕事も恋も一気に押し寄せてきたって感じかな」

「急展開すぎて、自分でもびっくりで」
皿のサラダをフォークでつつく。

「もしもわたしだったらだけど、その、直斗さんだっけ? そっちの彼に惹かれちゃうかも」

「なんで?」
びっくりして聞き返す。
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