切愛願望~極上御曹司の庇護欲からは逃げられない~
彼にだって私と離れてゆっくりしたい時もあるに違いない。
兄妹でも、親でもないんだもん。
そう言えば、今朝うちの会社で会ったのは玲司さんだったのだろうか?
「あのう、玲司さんは今朝は銀座の商店街の会合でしたよね?」
ハンドルを握る玲司さんの横顔を見ながら尋ねると、彼は前を見据えたまま答えた。
「ああ。そうだよ。それがどうかした?」
「い、いえ、なんでもないです。今日は玲司さんに似た人を会社で見かけちゃって」
慌てて顔を左右に振ってハハッと笑うと、「俺に似てる人ね」と玲司さんは相槌を打ち、どこか謎めいた笑みを浮かべた。
そっかあ。私……ぼけてたのかなあ。
似た人と言えば、常務も玲司さんに似てたなあ。
でも、世の中に同じ顔した人は三人いるっていうし……。
そんなことを考えてるうちに、車はいつの間にかマンションの地下の駐車場に着いていた。
もう着いたんだ。
兄妹でも、親でもないんだもん。
そう言えば、今朝うちの会社で会ったのは玲司さんだったのだろうか?
「あのう、玲司さんは今朝は銀座の商店街の会合でしたよね?」
ハンドルを握る玲司さんの横顔を見ながら尋ねると、彼は前を見据えたまま答えた。
「ああ。そうだよ。それがどうかした?」
「い、いえ、なんでもないです。今日は玲司さんに似た人を会社で見かけちゃって」
慌てて顔を左右に振ってハハッと笑うと、「俺に似てる人ね」と玲司さんは相槌を打ち、どこか謎めいた笑みを浮かべた。
そっかあ。私……ぼけてたのかなあ。
似た人と言えば、常務も玲司さんに似てたなあ。
でも、世の中に同じ顔した人は三人いるっていうし……。
そんなことを考えてるうちに、車はいつの間にかマンションの地下の駐車場に着いていた。
もう着いたんだ。