切愛願望~極上御曹司の庇護欲からは逃げられない~
ちょっと刺激が強すぎたか。
俺は車を降りるが。美月は放心状態。
「ほら、ボーッとしない」と助手席側に回って彼女を下ろして、ふらつくその身体を支えながらエレベーターに乗って部屋まで行く。
鍵を開けて玄関に入ると、美月の背中をトンと叩いた。
「先にお風呂に入っておいで」
優しく声をかけると、彼女はコクッと頷いてバスルームに向かう。
たまによろけて壁にドンとぶつかる彼女。
「お風呂で溺れないよな?」
ハハッと乾いた笑いを浮かべれば、ポケットの中のスマホがブルブルと震えた。
見れば、涼華さんからのライン。
【美月ちゃんに手を出したら、ちゃんと責任取りなさいよ。捨てたら殺す】
どうやら彼女には俺の行動が読めるらしい。
「怖いな」
そんな感想を漏らしながら返事を打つ。
【捨てたりなんかしませんよ】
すぐに既読がついて、涼華さんから返信があった。
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