切愛願望~極上御曹司の庇護欲からは逃げられない~
美月を俺の寝室に連れて行けば、彼女は固まった。
「ほ、本当に一緒に寝るんですか?」
「ベッドは大きいし、ふたりで寝ても平気だよ。俺はシャワー浴びてくる」
美月を部屋に残してバスルームに行き、シャワーを浴びる。
二十分後に寝室に戻れば、彼女はベッドに入って隅の方で丸くなって寝ていた。
俺もベッドに入り、美月の額に「おやすみ」と口付けると、彼女の眉がピクリと動いて……。
これは、まだ起きてるな。
「緊張して眠れない?」
そう問いかけるが、返答はない。
試しに背後から美月を抱き締めれば、「ぎゃあ」と彼女が声をあげた。
「タヌキ寝入りしててもわかるよ。襲わないから安心して眠ればいい」
「無理ですよ〜。心臓がドキドキしておかしくなりそうです」
「大丈夫。そのうち収まるから」
そんな会話を何度か繰り返すうちに、スーッと彼女の寝息が聞こえてきた。

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