切愛願望~極上御曹司の庇護欲からは逃げられない~
恋愛とか正直言ってわからない。
でも、俺が彼女を守りたいってこの気持ちは……恋なのか?
もし、美月が他の男の前で酔い潰れたらと思うと気が気じゃない。
相手が晴人であっても……許せない。
こんな風に思うのは初めてだ。
しばらくすると、彼女の規則正しい寝息が聞こえてきて、俺は彼女の唇にチュッと口づけた。
「ある意味小悪魔だな。おやすみ、美月」
ずっと手を出さずにいられる自信はない。
俺の理性、試されているのだろうか。
彼女の寝顔を見ながらちょっと苦笑いした。

翌朝、「きゃあ〜」という美月の小さな悲鳴で目が覚めた。
背後から彼女を抱き締めていてその顔は見えないが、きっと浴衣を来ていないことに気づいてビックリしているのだろう。
もうちょっと寝たフリをしていようか。
「な、なんで……?」
そんな美月の声が聞こえてくる。
昨日の記憶はないのか?
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