切愛願望~極上御曹司の庇護欲からは逃げられない~
目の前にドーンと置かれたビールジョッキを見て引いてしまう。
これ五00mlくらいの量がありそう。
「じゃあ、乾杯」
渡辺君がジョッキを持つので、私もとりあえずジョッキを手にする。
彼は喉が渇いていたのか、ゴクゴクと三分の一ほどビールを飲んだ
うわ~、一気に減った。
すぐに飲み干しちゃいそう。
私も一口飲むが、苦いとしか感じなくて、渡辺君のようには飲めなかった。
彼は料理もパクパク口にする。
さすが体育会系。
凄い食欲だな。
渡辺君の食いっぷりをただただ感心して見ていたら、彼に突っ込まれた。
「お前も食べろよ」
「あっ、うん」
そう返事をするが、今日は母のこともあって食欲がない。
でも、お昼も食べなかったし、少しは何か食べないと倒れちゃうよね。
さっぱり系のサラダを小皿に取って食べる。
「お前、いつもそんな少食なのかよ。野菜ばっか食ってうさぎか!」
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