切愛願望~極上御曹司の庇護欲からは逃げられない~
確かに、美月を見つけられなかったらと思うとゾッとする。
明日の朝、改めて注意しないとな。
社会人になれば酒を断るのも難しいが、流されてはいけない。
美月にしっかり言っておかないと。
彼女の付き合いだってあるし、俺も四六時中側にはいられない。
「あまり心配させないでくれよ」
美月のあどけない寝顔を見ながら呟いて、その額にチュッとキスをする。
だが、それだけでは安心できなくて、彼女の右手を取って深く口づけた。
しばらくそうしているとその手首に赤紫の鬱血痕がついて……。
これは、もう俺のもの。
「悪い虫除けだ」
自分がつけたキスマークを見て満足気に微笑んだ。

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