切愛願望~極上御曹司の庇護欲からは逃げられない~
長細く骨ばったその手。
昔はもっと大きく感じたのに、今は俺の手よりも小さい。
親父も年を取ったんだな。
それに、有能な祖父から会社を引き継いだプレッシャーも相当だっただろう。
かつて会長の秘書をしていた水嶋の父親の話では、祖父は親父にかなり厳しかったらしい。
『能無し』と祖父に毎日のように罵られたこともあったようだ。
それが原因でヘビースモーカーになったという。
親父の目を見て返事をする。
「……わかった。但し、時が来たら斗真に譲る。それで、異論はないよな?」
俺が確認すれば、親父は少しホッとした顔で頷いた。
「ああ」
親父にそう告げると、次に水嶋に目を向けた。
「俺に任せてゆっくり休めよ。水嶋、役員集めろ。緊急会議だ」
昔はもっと大きく感じたのに、今は俺の手よりも小さい。
親父も年を取ったんだな。
それに、有能な祖父から会社を引き継いだプレッシャーも相当だっただろう。
かつて会長の秘書をしていた水嶋の父親の話では、祖父は親父にかなり厳しかったらしい。
『能無し』と祖父に毎日のように罵られたこともあったようだ。
それが原因でヘビースモーカーになったという。
親父の目を見て返事をする。
「……わかった。但し、時が来たら斗真に譲る。それで、異論はないよな?」
俺が確認すれば、親父は少しホッとした顔で頷いた。
「ああ」
親父にそう告げると、次に水嶋に目を向けた。
「俺に任せてゆっくり休めよ。水嶋、役員集めろ。緊急会議だ」