切愛願望~極上御曹司の庇護欲からは逃げられない~
誰とは言わなかったが、また母だと直感的に思った。
玲司さんや晴人さんなら携帯にかけてくるはずだ。
「ありがとう」と渡辺君に言って電話に出る。
「お待たせして申し訳ありません。松本です」
『あっ、美月、昨日はありがと。でも、まだお金足りないのよ。お母さん、借金が一杯あって』
「もう無理だよ。忙しいから切るね」
冷たく言ってすぐに電話を切る。
昨日、母にお金を渡してしまったのは間違いかもしれない。
ちゃんと玲司さんに相談すればよかった。
私……どうすればいいの?
フーッと息を吐いたら、渡辺君に声をかけられた。
「松本、大丈夫か?」
「うん。大丈夫。ごめん」
彼に力なく笑って謝り、ファイルの片付けが終わると、パソコンの電源を落としてバッグを手に持った。
「お先に失礼します」
ペコリと頭を下げてオフィスを出ると、バッグからスマホを取り出し、玲司さんと晴人さんにメッセージを打つ。
玲司さんや晴人さんなら携帯にかけてくるはずだ。
「ありがとう」と渡辺君に言って電話に出る。
「お待たせして申し訳ありません。松本です」
『あっ、美月、昨日はありがと。でも、まだお金足りないのよ。お母さん、借金が一杯あって』
「もう無理だよ。忙しいから切るね」
冷たく言ってすぐに電話を切る。
昨日、母にお金を渡してしまったのは間違いかもしれない。
ちゃんと玲司さんに相談すればよかった。
私……どうすればいいの?
フーッと息を吐いたら、渡辺君に声をかけられた。
「松本、大丈夫か?」
「うん。大丈夫。ごめん」
彼に力なく笑って謝り、ファイルの片付けが終わると、パソコンの電源を落としてバッグを手に持った。
「お先に失礼します」
ペコリと頭を下げてオフィスを出ると、バッグからスマホを取り出し、玲司さんと晴人さんにメッセージを打つ。