切愛願望~極上御曹司の庇護欲からは逃げられない~
なんて甘いーー。
彼がキスを終わらせるとハッと我に返った。
「玲司さん、私と玲司さんって恋人同士?」
私の質問にポカンとする彼。
「え?」
この反応。
私が勝手に彼の恋人なんだと思い込んでたみたいだ。
あ~、恥ずかしい。
玲司さんにとっては今のキスも挨拶みたいなものなんだよ、きっと。
心が一気に暗くなる。
「あれ? やっぱり違う? 勘違いしちゃって!?」
"ごめんなさい"と謝ろうとしたら、彼が私の言葉を遮った。
「勘違いしてないよ。何を今更って思っただけ。ちゃんと俺達恋人同士だよ。自信ないなら、今夜こそ愛し合う?」
「いや……あの……その……それは、まだ心の準備が」
しどろもどろになる私を見て、彼は悪魔な顔で言う。
「あまり長く待たせないでね。さすがの俺の理性が崩壊して襲っちゃうかもしれないよ」
ハハッと声をあげて笑う玲司さん。
からかってるのか、本気なのか謎だ。
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