切愛願望~極上御曹司の庇護欲からは逃げられない~
車がマンションの駐車場を出て発進すると、水嶋が今日のスケジュールを俺に伝える。
朝一で役員会議だが、水嶋が副社長派の役員をうまくこちらの陣営に引き込んでくれたお陰で、こちらの思うように事が運ぶだろう。
「夕方は斗真を呼んでミーティングをしたい。アレンジを頼む」
水嶋に命じれば、彼は短く返事をする。
「わかりました」
今日の午後の来客について水嶋と話していると、いつの間にか車が会社に着いた。
それから分刻みのスケジュールで慌ただしかったが、最初の役員会議に斗真が少し遅れて現れたのが気になった。
ミーティングの時に、「役員会議、どうして遅れた?」と弟に尋ねたら、彼は小さく笑って答えた。
「ごめん。ちょっと取引先から電話がかかってきたんだ」
斗真の目線を一瞬右上を見ていて、これは嘘だと思った。
なにか俺に知られたら都合の悪いことでもあるのだろうか?
「へえ。どこから?」
朝一で役員会議だが、水嶋が副社長派の役員をうまくこちらの陣営に引き込んでくれたお陰で、こちらの思うように事が運ぶだろう。
「夕方は斗真を呼んでミーティングをしたい。アレンジを頼む」
水嶋に命じれば、彼は短く返事をする。
「わかりました」
今日の午後の来客について水嶋と話していると、いつの間にか車が会社に着いた。
それから分刻みのスケジュールで慌ただしかったが、最初の役員会議に斗真が少し遅れて現れたのが気になった。
ミーティングの時に、「役員会議、どうして遅れた?」と弟に尋ねたら、彼は小さく笑って答えた。
「ごめん。ちょっと取引先から電話がかかってきたんだ」
斗真の目線を一瞬右上を見ていて、これは嘘だと思った。
なにか俺に知られたら都合の悪いことでもあるのだろうか?
「へえ。どこから?」