切愛願望~極上御曹司の庇護欲からは逃げられない~
美月ちゃんの実力だ。
彼女にはこのまま普通の女の子の生活を送って欲しい。
店を出た美月ちゃんを追って大通りに出ると、ガタイのいい赤い髪の男が彼女の腕を強く掴んでいて……。
「彼女を離せ!」
その男を睨みつけると、手に持っていた美月ちゃんのスマホをポケットに無造作に入れ、ふたりの間に割って入った。
赤髪の男は見覚えがある。
こいつは……美月ちゃんの母親の愛人。
会ったことはないが、前に水嶋に写真を見せてもらったことがある。
確か……矢島といったっけ。
年は四十五くらい。
闇金の経営者と聞いているが、その目は鋭くギラギラしていた。
「はあ?」
矢島が俺を見て片眉を上げると、俺は彼の手を掴んで美月ちゃんから引き剥がした。
「聞こえなかったか? 彼女を離せと言ったんだよ」
「お前、誰だ?」
表情を険しくしてガンを飛ばす矢島を見据えて言い放った。
彼女にはこのまま普通の女の子の生活を送って欲しい。
店を出た美月ちゃんを追って大通りに出ると、ガタイのいい赤い髪の男が彼女の腕を強く掴んでいて……。
「彼女を離せ!」
その男を睨みつけると、手に持っていた美月ちゃんのスマホをポケットに無造作に入れ、ふたりの間に割って入った。
赤髪の男は見覚えがある。
こいつは……美月ちゃんの母親の愛人。
会ったことはないが、前に水嶋に写真を見せてもらったことがある。
確か……矢島といったっけ。
年は四十五くらい。
闇金の経営者と聞いているが、その目は鋭くギラギラしていた。
「はあ?」
矢島が俺を見て片眉を上げると、俺は彼の手を掴んで美月ちゃんから引き剥がした。
「聞こえなかったか? 彼女を離せと言ったんだよ」
「お前、誰だ?」
表情を険しくしてガンを飛ばす矢島を見据えて言い放った。