切愛願望~極上御曹司の庇護欲からは逃げられない~
これ……絶対ペットと間違えてるよ〜!
もう、どうすればいいの?
困惑していたら、晴人さんの声がした。
「玲司さ~ん、どこ?」
「ん? ……晴人?」
玲司さんが晴人さんの声に反応してムクッと起き上がる。
良かった。やっとこれで解放された。
ホッとするのも束の間、晴人さんが寝室に入ってきて……。
「玲司さん、いた……って、あれ、美月ちゃん?」
「……おはようございます」
ハハッと苦笑いしながら晴人さんに挨拶すれば、彼はニヤリとする。
あっ、この顔。絶対に誤解してるよ〜。
「晴人、来るの早くない?」
玲司さんが乱れた前髪をかきあげ、晴人さんに目を向けた。
「何言ってるんですか。土曜っていっても、もう十時過ぎですよ。うちの店定休日で良かったですね」
少し呆れ顔の晴人さんの言葉に玲司さんは驚いた顔をする。
そう、ノワールは月曜日から金曜日まで営業していて、土日はお休みなのだ。
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