切愛願望~極上御曹司の庇護欲からは逃げられない~
チラッと玲司さんに目を向ければ、彼はまず味噌汁に手を伸ばし、ひと口飲む。
「うん、美味しい。僕好みだな」
彼の感想を聞いて嬉しくなる。
「良かった。家族以外の人に食べてもらうのって初めてで」
「美月ちゃんはいいお嫁さんになると思うよ」
玲司さんがとびきりの笑顔で言うが、ちょっと悲しくなった。
"僕のお嫁さんになる?"とは冗談でも言ってくれないんですね。
「私は……お嫁さんにはなれないかも」
ネガティブなことを言えば、彼は箸を止めて私を見た。
「どうして? 女の子なら好きな人と結婚したいって夢見るものじゃない?」
恋人を作るなんて考えたこともなかったなあ。
自分がひとり立ちすることしか頭になかった。
大学までは支援を得られるけど、卒業したら自分の力だけで生きて行くしかない。
自分で働いて、お金を稼いで……。
夢を見るなんて……余裕は私にはないのだ。
「うん、美味しい。僕好みだな」
彼の感想を聞いて嬉しくなる。
「良かった。家族以外の人に食べてもらうのって初めてで」
「美月ちゃんはいいお嫁さんになると思うよ」
玲司さんがとびきりの笑顔で言うが、ちょっと悲しくなった。
"僕のお嫁さんになる?"とは冗談でも言ってくれないんですね。
「私は……お嫁さんにはなれないかも」
ネガティブなことを言えば、彼は箸を止めて私を見た。
「どうして? 女の子なら好きな人と結婚したいって夢見るものじゃない?」
恋人を作るなんて考えたこともなかったなあ。
自分がひとり立ちすることしか頭になかった。
大学までは支援を得られるけど、卒業したら自分の力だけで生きて行くしかない。
自分で働いて、お金を稼いで……。
夢を見るなんて……余裕は私にはないのだ。