期間限定『ウソ恋ごっこ』
大輪の花がふんわりとほころぶように、先輩は笑った。
その表情はすごく綺麗で純粋で、なんだかほっとけない小さな子どもみたい。
先輩の笑顔のおかげで周りの空気までも明るく色づいた気がして、あたしの心もほっこりした。
「あたしはなにもしてませんよ。いつも元気を与えてくれる先輩に、なにもお返しできないのが申し訳ないくらいです」
「そんなことないよ。だって美空ちゃんは俺にお弁当を作ってくれるんだから。美空ちゃんが立候補してくれてラッキーだったなあ」
先輩のこの発言に、それまでホクホクしていたあたしの表情筋がピキリと固まった。
そうだぁ! お弁当!
本題をすっかり忘れてた。実はその件を断りに来たんだってことを、今こそハッキリ伝えなきゃ!
「あ、いえ、あたしは立候補したわけじゃなくて……」
「あ、そうか。美空ちゃん、周りに遠慮して立候補しなかったんでしょ? 謙虚な性格なんだね」
その表情はすごく綺麗で純粋で、なんだかほっとけない小さな子どもみたい。
先輩の笑顔のおかげで周りの空気までも明るく色づいた気がして、あたしの心もほっこりした。
「あたしはなにもしてませんよ。いつも元気を与えてくれる先輩に、なにもお返しできないのが申し訳ないくらいです」
「そんなことないよ。だって美空ちゃんは俺にお弁当を作ってくれるんだから。美空ちゃんが立候補してくれてラッキーだったなあ」
先輩のこの発言に、それまでホクホクしていたあたしの表情筋がピキリと固まった。
そうだぁ! お弁当!
本題をすっかり忘れてた。実はその件を断りに来たんだってことを、今こそハッキリ伝えなきゃ!
「あ、いえ、あたしは立候補したわけじゃなくて……」
「あ、そうか。美空ちゃん、周りに遠慮して立候補しなかったんでしょ? 謙虚な性格なんだね」