期間限定『ウソ恋ごっこ』
「近藤先輩って本当に……!」


お料理が上手なんですね。と言いかけて、あたしはポカンとした。


「あの、先輩?」


「なんだ?」


「先輩の持ってるそれって、ご飯茶碗じゃなくて、どんぶりですよね?」


「ああ」


どんぶりにギガ盛りの白米を食べながら、当たり前のように先輩が答える。


呆気に取られて眺めている間にどんぶりの中身はどんどん減って、先輩はおかわりをした。しかもまたギガ盛り。


大量の天ぷらも次々と消費されていく。さらにご飯三杯目に突入したときには、もうビックリを通り越して笑ってしまった。


「先輩、すごいですね。料理の腕も食欲も」


「お前は食欲ないのか? ぜんぜん食べてないじゃないか。それとも口に合わなかったか?」
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