期間限定『ウソ恋ごっこ』
「洗い物なんかしなくていい。後で俺が食洗機でやっとくよ」
「ごちそうになったんですからこれくらいさせてください。迷惑じゃなかったら」
タダ飯だけ食べて帰るわけにはいかない。なんの戦力にもならなかったんだから、せめて食器くらいは洗わないとね。
あたしが洗剤で洗った食器を、先輩が水で流して水切りカゴへ。ふたりでやれば時間も半分。
そうして流れ作業で洗い終わった食器を一緒に拭きながら、先輩が満足そうに言った。
「あぁ、美味かったなあ」
「はい。すごく美味しかったです。本当に先輩って料理が上手ですね」
「いや、今日はお前と一緒に食べられたから特別美味く感じたんだ」
皿を拭く手を止めて先輩を見上げると、先輩は機嫌よさそうに微笑んでいる。
「両親の帰りは毎日遅いから、俺は自分の作った夕食を、シンとした部屋でひとりで食べるんだ。どうにも味気ないんだよな。やっぱり誰かと一緒に食う飯って美味いよ」
「ごちそうになったんですからこれくらいさせてください。迷惑じゃなかったら」
タダ飯だけ食べて帰るわけにはいかない。なんの戦力にもならなかったんだから、せめて食器くらいは洗わないとね。
あたしが洗剤で洗った食器を、先輩が水で流して水切りカゴへ。ふたりでやれば時間も半分。
そうして流れ作業で洗い終わった食器を一緒に拭きながら、先輩が満足そうに言った。
「あぁ、美味かったなあ」
「はい。すごく美味しかったです。本当に先輩って料理が上手ですね」
「いや、今日はお前と一緒に食べられたから特別美味く感じたんだ」
皿を拭く手を止めて先輩を見上げると、先輩は機嫌よさそうに微笑んでいる。
「両親の帰りは毎日遅いから、俺は自分の作った夕食を、シンとした部屋でひとりで食べるんだ。どうにも味気ないんだよな。やっぱり誰かと一緒に食う飯って美味いよ」