期間限定『ウソ恋ごっこ』
近藤先輩の気持ち、理解できる。だってもしも、あたしの好きな人が真央ちゃんを好きだったら?
真央ちゃんの好きな人が、あたしを好きだったら?
とても平気じゃいられない。今まで幸運にもそんな事態になったことはないけれど、こうして想像するだけで胸が潰れそう。
嫌だ。真央ちゃんを失うなんて絶対に耐えられない。
自分が耐えられないような苦しみを先輩たちに与えたくない。
だとしたら、あたしにできることはひとつだ。
「……わかりました」
それだけ言って、あたしは先輩から一歩離れた。
あたしも先輩もそれ以上なにもしゃべらず、微妙な距離を保ったまま沈黙の時間が流れる。
静かな空間に息が詰まって言葉を探したけれど、なにも見つからない。
頭の中はいろんな思いがグルグル回って、色の交じった絵の具みたいに濁っている。
どうしてこんなことに?
あたしたち、さっきまで笑い合ってたのに。今朝起きた時には、こんなこと思いもしなかったのに。
本当なら生まれて初めて恋が叶ったはずなのに、この感情の行き場がない。
ねえ先輩、なにか言ってよ。
ほんとの気持ちを聞けないのなら、せめて慰めの言葉だけでも聞かせてよ……。
真央ちゃんの好きな人が、あたしを好きだったら?
とても平気じゃいられない。今まで幸運にもそんな事態になったことはないけれど、こうして想像するだけで胸が潰れそう。
嫌だ。真央ちゃんを失うなんて絶対に耐えられない。
自分が耐えられないような苦しみを先輩たちに与えたくない。
だとしたら、あたしにできることはひとつだ。
「……わかりました」
それだけ言って、あたしは先輩から一歩離れた。
あたしも先輩もそれ以上なにもしゃべらず、微妙な距離を保ったまま沈黙の時間が流れる。
静かな空間に息が詰まって言葉を探したけれど、なにも見つからない。
頭の中はいろんな思いがグルグル回って、色の交じった絵の具みたいに濁っている。
どうしてこんなことに?
あたしたち、さっきまで笑い合ってたのに。今朝起きた時には、こんなこと思いもしなかったのに。
本当なら生まれて初めて恋が叶ったはずなのに、この感情の行き場がない。
ねえ先輩、なにか言ってよ。
ほんとの気持ちを聞けないのなら、せめて慰めの言葉だけでも聞かせてよ……。