期間限定『ウソ恋ごっこ』
俺がお前を守る
翌朝、自室のベッドで目が覚めて真っ先に手鏡を覗き込んだあたしは、軽くため息をついた。


なんとかセーフかな? 目蓋が重くて腫れぼったいけれど、アイプチするほどでもないと思う。


昨夜、先輩と別れてからどれほど泣いただろう。


両親が残業だったおかげで気兼ねなく泣くことができたし、真央ちゃんと電話で存分に話せたのが、せめてもの救いだ。


話すというより、ほとんど泣きわめいてる状態だったから、真央ちゃんからすれば内容を聞き取るのが大変だったろう。


『だから反対したのに。後で余計につらくならないか?って忠告したじゃないの』


ぜんぶ話し終えた後、言うことを聞かない子どもを叱るような口調で真央ちゃんに言われて、あたしは胸の内を吐き出した。


「自分でも止められなかったんだもん。近藤先輩のことを考えると歯止めがぜんぜん利かなくなるの」
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