期間限定『ウソ恋ごっこ』
「愛美、そんな最初からツンケンするなよ。美空ちゃんが困ってるだろ?」
伊勢谷先輩が折原先輩を諭す声に、あたしの体がピクっと反応した。
美空ちゃん? 先輩、今あたしの名前を呼んでくれたの!?
伊勢谷先輩は机に両肘をつき、組んだ指の上にアゴを乗せながらニコリと微笑んだ。
「新入生の佐伯美空ちゃんだよね? 俺のこと知ってると思うけど一応自己紹介するよ。生徒会長の伊勢谷司です。よろしくね」
白鳥と呼ばれるにふさわしいその優美な笑顔と、耳障りのいい素敵な声に感激して胸が大きく震えた。
やっぱり、あたしの名前を呼んでくれたんだ!
あぁ、憧れの人から自分の名前を呼んでもらえたこの喜びを、どう表現すればいいだろう!
さすがは白鳥! 人を初対面からチビ呼びする黒いのとは、ぜんっぜん違う!
「司。こいつに事情を説明してやってくれ。自分が呼び出された理由がわからなくて混乱してるはずだから」
黒いの……じゃなくて、隣の近藤先輩がそう言って、あたしに親指をクイと向けた。
「なんだよ彬。ここに来るまでにお前から説明しなかったのか?」
「そんな面倒くせえこと誰がするか」
「やれやれ。美空ちゃん、驚かせてゴメンね」
伊勢谷先輩が折原先輩を諭す声に、あたしの体がピクっと反応した。
美空ちゃん? 先輩、今あたしの名前を呼んでくれたの!?
伊勢谷先輩は机に両肘をつき、組んだ指の上にアゴを乗せながらニコリと微笑んだ。
「新入生の佐伯美空ちゃんだよね? 俺のこと知ってると思うけど一応自己紹介するよ。生徒会長の伊勢谷司です。よろしくね」
白鳥と呼ばれるにふさわしいその優美な笑顔と、耳障りのいい素敵な声に感激して胸が大きく震えた。
やっぱり、あたしの名前を呼んでくれたんだ!
あぁ、憧れの人から自分の名前を呼んでもらえたこの喜びを、どう表現すればいいだろう!
さすがは白鳥! 人を初対面からチビ呼びする黒いのとは、ぜんっぜん違う!
「司。こいつに事情を説明してやってくれ。自分が呼び出された理由がわからなくて混乱してるはずだから」
黒いの……じゃなくて、隣の近藤先輩がそう言って、あたしに親指をクイと向けた。
「なんだよ彬。ここに来るまでにお前から説明しなかったのか?」
「そんな面倒くせえこと誰がするか」
「やれやれ。美空ちゃん、驚かせてゴメンね」