期間限定『ウソ恋ごっこ』
あたしがどれほど伊勢谷先輩に惹かれているかを伝えるチャンス。
どうせ用が済んでこの教室を出たら、もうあたしと伊勢谷先輩が個人的に会うことも、話すこともないだろう。
だったら、どんなに恥をかいたってかまわないよね? あたしの想いをこの場で、高らかに熱弁してやろう!
覚悟を決めたあたしは胸いっぱいに息を吸い込み、伊勢谷先輩に向かってゆっくりと語り始めた。
「あたしが、伊勢谷先輩に惹かれた理由は……」
「うん、理由は?」
「伊勢谷先輩が、お星様だからです」
生徒会室がシーンと静まり返った。
みんな怪訝な顔をして、あたしのことを見ている。伊勢谷先輩が何度か瞬きをして、それから困ったようにちょっと首を傾げた。
「俺、まだ生きてるんだけど」
「あ、違います。そういう意味のお星様じゃなくて」
あたしは慌てて両手を横にパタパタさせた。
「先輩は選ばれたスターで、逆にあたしは、昆布やワカメにもなれない存在ってことなんです」
「こ、昆布?」
ますますキョトンとする伊勢谷先輩に、あたしは一生懸命に説明を続けた。
「はい。そもそもあたしは、昔からーー……」
どうせ用が済んでこの教室を出たら、もうあたしと伊勢谷先輩が個人的に会うことも、話すこともないだろう。
だったら、どんなに恥をかいたってかまわないよね? あたしの想いをこの場で、高らかに熱弁してやろう!
覚悟を決めたあたしは胸いっぱいに息を吸い込み、伊勢谷先輩に向かってゆっくりと語り始めた。
「あたしが、伊勢谷先輩に惹かれた理由は……」
「うん、理由は?」
「伊勢谷先輩が、お星様だからです」
生徒会室がシーンと静まり返った。
みんな怪訝な顔をして、あたしのことを見ている。伊勢谷先輩が何度か瞬きをして、それから困ったようにちょっと首を傾げた。
「俺、まだ生きてるんだけど」
「あ、違います。そういう意味のお星様じゃなくて」
あたしは慌てて両手を横にパタパタさせた。
「先輩は選ばれたスターで、逆にあたしは、昆布やワカメにもなれない存在ってことなんです」
「こ、昆布?」
ますますキョトンとする伊勢谷先輩に、あたしは一生懸命に説明を続けた。
「はい。そもそもあたしは、昔からーー……」