高嶺の花沢さんは恋の仕方がわからない
西口くんに気持ちを伝えた。

彼に告白をすることができた。

後は…西口くんからの返事を待つだけである。

「本当ですか?」

西口くんは伏せていた目を私に向けると、聞き返してきた。

「…本当、です」

聞き返されても仕方がないかも知れない。

ただの練習相手に告白されたから驚かれても仕方がない。

そう思っていたら、
「――俺も…」

西口くんが呟いた。

「えっ?」

それに対して問いかけたら、
「俺も蜜実さんが好きです」

西口くんが答えてくれた。

「それは、本当なんですか?」

そう聞き返した私に、
「本当です…って、逆になってるし」

西口くんは答えた後、フフッと笑った。

それにつられるように、私も思わず笑ってしまった。
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