あなどれないね、世唯くん。
「わ、わたしなんかよりあなたのほうが何倍も可愛いと思いますよ」
「えぇ、そうかな?
わたしはあなたのほうが可愛いと思うけどなぁ」
すると、女の子は急に立ち上がった。
あれ、体調もう大丈夫なのかな。
「えっと、体調は……」
「うん、もう大丈夫。
あなたが来る前から20分くらいずっとジッとしてたから。少し休めばよくなるの」
「あっ、そう…ですか」
背格好まで同じくらいでちょっと驚いた。
ほぼわたしと目線の高さが同じくらい。
すると、女の子の視線はわたしの顔から少し下に落ちた。
「……この制服って」
「……?」
「じつは知り合いの子が通ってるの。
今は会えてなくて、連絡も取ってないんだ」
「そうなんですね」
すると、女の子は少し考える仕草を取った直後。
「ねぇ、よかったら近くのカフェでお茶でもしない?こうして話せたのも何かの縁かもしれないし」