あなどれないね、世唯くん。



そう提案されて、断る理由もなかったので駅の近くにあるカフェに入った。

なんだか不思議な感じがする。
初めて会った、顔も名前も知らない人といきなりお茶することになるなんて。


テーブルを1つ挟んでお互い正面に座る。


「そういえば、年いくつか聞いてなかったね」

「今高校2年です」

「あっ、同い年だぁ。じゃあ敬語やめにしよ?」

「……う、うん」


ふふっと笑いながら、さっき頼んだミルクティーを飲んでいる。

なんだろう、やっぱりお嬢様学校に通ってるだけあって、ミルクティー飲んでる姿だけで様になるというか。

品があるよなぁ。

ほんと、似てるなんて思ったの失礼すぎるって改めて思う。


「そういえば、結構遅い時間に帰ってるんだね。何か居残りでもしてたの?それとも部活?」


「じつはもうすぐ文化祭があって。
それの作業してたらこんな時間になっちゃって」


「へぇ、そうなんだ。
クラスで何か出し物とかやるの?」

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