あなどれないね、世唯くん。



相変わらずニコニコ可愛らしい笑みを浮かべながら興味津々って顔で聞いてくる。


「クラスはメイド喫茶やるけど。
わたしは裏方かな」

「えぇ、もったいない!せっかく可愛いからメイドさんやったらいいのに!」


「そんな、むりむり」


わたしなんかがメイドやったらお客さんみんな逃げちゃうだろうし。


「その文化祭って、外部の人も参加できたりするの?」

「あ、うん。わたしの学校は基本的に外部参加オッケーだよ」


そのせいで、毎年揉め事はつきないから、来年か再来年には外部の人は不参加になりそう。

外部の人が入ったら盛り上がるといえば盛り上がるけど。


「へぇ、そっか〜。
いいなぁ、わたしも参加してみたいなぁ」


「もし都合あえばぜひ来てほしいな。それか、その知り合いの子と連絡取って来てもいいんじゃないかな」


さっき知り合いの子が通ってるって言ってたし。

すると、さっきよりも若干笑顔がなくなった。

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