あなどれないね、世唯くん。
中も外と変わらずかなりすごい人で、目を離したら簡単に人の波に流れてはぐれてしまいそう。
とりあえずわたしのクラスへと案内した。
「糸羽ちゃんのクラスの子たちみんな可愛いね〜。メイドさんの服とか憧れるなぁ」
とりあえず今あまり混んでいなかったので、すんなり中に入ることができた。
「糸羽ちゃんもメイドさんやればよかったのに。ぜったい似合うし可愛いのに」
「そんなことないよ。
わたしがやったらお客さん逃げちゃうし引いちゃうから」
なんて会話をしていたら、頼んだ飲み物を寿々が持ってこちらにやってきた。
「可愛いお2人さまいらっしゃいませ〜」
寿々が飲み物をテーブルに置いて、ジーッと加奈ちゃんの顔を見ていた。
そしてわたしの耳元でボソッと。
「この子が千景の?」
「いえす……」
「ほーう。糸羽に似て可愛いじゃん」
「似てないってば…」