あなどれないね、世唯くん。



い、意味わかんない。
急にこんな触れてくるなんて……ぜったい、いろんな女の子にこんなことしてる。


触り方は優しいくせに、どこか慣れているような手つき。


「や、やだ……っ。緊張して見れない…の」


というか、今から本来なら勉強を教えてもらうはずなのに、なんでこんな展開になってるの…!


「……その恥じらった反応、いいね。
なんかクラッときそうになる」


よくわからないことを言ってくるけど、相変わらずわたしの頬にある手はどけてくれない。


「あの……勉強……教えてほしい…です」


「なんの勉強?」

「え……」


「イケナイコトのお勉強?」

「なっ…!」


何を言い出すのかと思えば、全然まともじゃないことを言われるから動揺ばっかり。


「ふ、普通のお勉強教えてください」


「普通のね。じゃあ……今日のところはそれでいいよ」


今日のところは……って。
いちいち言葉が引っかかって仕方ない。

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