あなどれないね、世唯くん。
そして、迎えた冬休み。
夏休みとは違い、2週間もない貴重な休みだっていうのにわたしは学校の門をくぐり、指定された英語準備室へ。
もう12月の下旬に入ったので、最近はマフラーとコートが必須になった。
校内も外と変わらず冷え切っていてとても寒い。
特に足元が寒くて仕方ない。
ブルブル震えながら、なんとかたどり着いた。
扉に手をかけて、ガラガラっと音を立てながら横にスライドした。
「あっ、おはよう花町さん」
「おはようございます」
今回補習の対象になった英語の担当の先生は偶然にも担任でもある篠原先生。
「外寒かったでしょ〜?最近また一段と寒くなってきたわよね〜」
「とても寒かったです…」
たぶんわたしが来る前に暖房を入れてもらえていたのか、準備室の中は暖かい。
「はい、じゃあ花町さんはこっちに座ってね」
大きな机に、そのそばに隣同士置かれたパイプ椅子が二脚。