あなどれないね、世唯くん。



思わず目の前のスウェットにギュッとしてしまう。

世唯くんの甘い匂いがする……って、なんだかこれだとわたしが変態みたいじゃん。


そのままベッドに倒れると、ぜんぶが世唯くんの匂いに包まれているせいで心地がいい。


柔らかいベッドの感触と、
世唯くんの甘くていい匂いがして。

なんだかうとうとしてきた……。

寝ちゃいけないのに、寝てしまいそう。

まぶたが重くなってきて、そのままゆっくり目を閉じてしまった。


***


「……い……と」

あれ、なんか世唯くんの声がする。

だけどまだ意識が完全にはっきりしていないせいか、声がなんとなく遠い。


「……こんな無防備な格好で
寝てたら襲っちゃうけど。いいの?」


ギシッとベッドがきしむ音。
同時に、太ももあたりに手が触れられて

ハッとして目が覚めた。


「あ、起きちゃった」

「……?」


「今からいいとこだったのに」

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