あなどれないね、世唯くん。
なんて言いながら、ゆっくり撫でられる手は止まらなくて。
「や……だっ。
ダメだよ、世唯くん……っ」
ようやく意識がはっきり戻ってきて、いま自分がとても危ない状況にあることに気づく。
「……こんな誘うような格好してるくせに」
「こ、これは……っ」
「いと探しに寝室戻ったら、俺の服抱きしめたまま無防備な格好して寝てるんだもんね。
こんな状況で我慢しろって言われるほうが無理」
あぁ、やっちゃった。
完全に世唯くんにスイッチが入ってしまったかもしれない。
「……可愛すぎるにも程があるでしょ」
「うぅ……」
「だから、もう午前はサボるしかないよね」
「そ、それはダメだよ……っ。
ちゃんと、学校行かないと……」
「じゃあ、俺はいつ糸羽に触れるの?」
「お昼休み……とか」
最近またお昼休みを世唯くんと、あの部屋で過ごすようになったから。