あなどれないね、世唯くん。



寿々には、ここ最近あったことはすべて報告済み。

もちろん、無事に世唯くんと付き合えることになったことも。


「だって、世唯くんが離してくれないから」

「とか言って、糸羽もまんざらじゃないって感じなんでしょ〜?」


「そ、それは……っ」

「はぁ、ラブラブで何よりですこと〜」


「寿々声大きいよ……」

「平気〜大丈夫だって。ここ廊下だし?誰も聞いてないって〜」


ほんと寿々ってわたしの味方なのか時々わかんなくなることがある。

でも……。


「まあ、糸羽が笑って幸せだって思える相手が千景なら、わたしはいいと思うけどね〜」

なんてことを言ってくれて。


「糸羽にしかわかんない千景の魅力ってのがあるんだろうね。まあ、わたしは藍野のほうがいいと思うけど?」

まだ言ってる……。


「そんなに真尋くん気に入ってるなら、寿々が付き合えばいいのに」

< 274 / 339 >

この作品をシェア

pagetop