あなどれないね、世唯くん。
「いやいや、わたしがいいと思う藍野の魅力は糸羽に惚れて一生懸命になってるところがいいんじゃない」
「えぇ、何それ」
「あんたほんと惜しいことしたよ。あんなイケメン藍野を捨てちゃうなんてね」
「そりゃ真尋くんはかっこいいけど……」
「でも〜わたしの中でいちばんは世唯くん♡なんでしょ?わかってるよ、ダダ漏れだし」
「うぅ……」
「昼休みだって、また2人で人様に言えないことでもやってるんでしょ〜?」
「そんなことしてない……もん」
「とか言ってしてるんでしょ?
あんたいつも気づいてる?昼休み終わって教室戻ってきたら顔びみょーに赤いの」
「う、うそっ!」
「ほんと。今日でも鏡見てみなよ。
わっかりやすいよ〜何かあったって」
そ、そんなわかりやすい顔をしてるのかわたし。
ということは、お昼休みあんまり世唯くんに触れられるとまずいんじゃ……?
なんて思いながら午前の授業は終わった。