あなどれないね、世唯くん。



乗り越えたはいいけど、なんだか頭がボーッとしてクラクラしてきた。

は、早く保健室に行かねば……。


なんとかフラフラの足取りで向かおうとしたとき、ふと世唯くんのことが頭に浮かんだ。


あっ、そうだ……。
世唯くんにお昼休み一緒に過ごせないってメッセージ送っとかないと……。


教室中を見渡しても世唯くんの姿はないので、たぶんもう部屋にいるのかな。



【身体の調子悪いから保健室行ってくるね】

すると珍しくすぐに既読がついて。

返信は、【そこにいて】のひと言だけ。


すると数分もしない間に、世唯くんが教室にやってきた。


「……いと、大丈夫?」

心配そうな顔をして、わたしの席に来てくれた。

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