あなどれないね、世唯くん。
「……あーあ、すごい無防備」
世唯くんが、わたしを見ながら少し余裕がなさそうにしている。
ジーッと見つめると
「熱のせいで頬赤いし、涙目に上目遣いで見つめられたら理性死にそう……」
ゆっくり、優しく世唯くんの指先が首筋あたりをなぞってる。
「ふぇ……っ?」
「……その顔、すごいそそられる」
なんて言いながら、今度はギュッて抱きしめてきて。
「風邪ひいてなかったら襲ってるよ」
「っ……?」
「こんな状況で我慢とか拷問みたい」
って言いながら、部屋着を上からスポッと被せられた。
「ん、あと下は自分ではいて。
さすがにそこまではしてあげられないから」
スカートを脱いで部屋着のズボンをはいて、ようやく寝る準備が整った。
「ほら、早く目つぶって寝なよ?」
優しくおでこを撫でてもらえた。
「せい……くん」
「ん?」